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有給休暇に関するQ&A

有給休暇に関するQ&A

昨年度より有給休暇の取得が義務付けられました。それに伴い有給休暇についての質問をたくさんいただきました。こういう場合はどうしたらいいの?という疑問にお答えします。

Q.シフト制による勤務をしている場合の比例付与の方法は?

有給休暇はパートタイムで働く労働者にも適用されますが、その付与日数は就労日数に応じて正社員よりも少なくなります。

例えば「週4日勤務でかつ週30時間未満の勤務」であれば入社後6カ月経過した時点で7日の有給休暇の付与が必要です 週3日勤務であれば1年6カ月勤続で6日となります。勤務日数に応じて比例的に付与されます。

では、シフト制により週の所定労働日数が決まっていない場合はどうしたらよいでしょうか?

その場合は前年の1年間の所定労働日数から付与日数を決めることになります。付与日前1年間の所定労働日数が121日~168日であれば勤続2年6カ月の時には有給休暇を6日付与するといった具合です。

Q.雇用契約を変更し週3日勤務から5日勤務に変更しました。付与すべき有給日数は何日ですか?

週3日勤務のパートタイマーを正規雇用化しました。雇用契約を変更したのですが、この場合の有給休暇は何日付与したらよいのでしょうか?
この場合は、勤続年数は通算され「雇用契約変更日」が基準となった正規雇用の有給日数になります。

例えばパートタイマーとして入社し、週3日勤務で3年間働いた後に正社員になった場合の有給付与日数は下図のように雇用契約の変更に日によって変わってきます。

逆に正社員からパートタイマーに転換した場合も同様の考え方になります。付与日数を間違えやすいところなので注意しましょう。
もう一つパートタイマー等への比例付与の注意点としては、週30時間以上の勤務となるとフルタイムで働く方と同じ付与日数になるということです。したがって1日8時間で週4日勤務した場合は週32時間勤務となるため入社6カ月後には10日の有給休暇を付与する必要があります。

Q.退職前に有給休暇をまとめてとりたい。買い上げてほしい

退職前に有給休暇を消化することが当たり前の風潮になってきました。民法上退職の申し出は2週間前までに行わなくてはならないことになっています。
退職の申し出と同時に退職日までの期間について有給休暇を取得したいと請求があった場合、会社側は拒むことができません。
通常、有給休暇の請求日に会社が繁忙なときは時季を指定して取得日を変更してもらうことができますが、退職日が決まってしまうと退職日以降に変更することはできないため有給休暇を請求されてしまうと業務の引継ぎが難しくなります。

引継ぎが終わらない場合は休日出勤で対応を

引継ぎに時間がかかる職種の場合は、早めに退職の申し出をしていただくようにしてください。
どうしても引継ぎが終わらないという場合は、休日出勤で対応してもらう旨をあらかじめ伝えておくとよいでしょう。
有給休暇は労働義務がある日に付与される休暇です。労働義務のない休日に休暇を取得することはできませんので休日出勤を命じることは可能です。
また、有給休暇の買い上げを予約することは禁止されていますが、結果的に残ってしまった有給休暇を恩恵的に買い上げることは差し支えありません。
これらを踏まえて退職される職員の方とよく話し合って残った有給休暇についてどのように扱うかを決めてください。

Q.全従業員の有給残日数を簡単に把握する方法を教えてほしい

現在、様々な管理ソフトで有給休暇を管理できるようになりましたが、労働者数が少なければ自社でコストをかけずに管理したいという方もいらっしゃると思います。有給休暇の付与方法について理解していれば簡単な表を作ることで、お金をかけずに管理することができます。
下記のような20日締めの会社のサンプルを掲載します。


1.職員ごとに入社日を記入し6カ月後の有給付与日が該当する月を付与月として記載します。
2.一賃金支払期の初日を期首とし付与日欄に取得日を記入していきます。差し引きを期末残日数に記入し翌月の期首にコピーします。
3.付与月になったら付与日数を加算します 加算したら「加算」欄に「加算済み」と記入します。加算する際に時効となった有給休暇分は差し引きます。
例えばこの方↓あまり有給休暇をとらない方のようです。

1月20日の時点で有給残日数が20日間あります。

2月1日が付与日となるため14日分の有給休暇を付与します。20日+14日=34日の有給休暇になるわけではなく、20日+14日―8日=26日が有給残日数になります。8日分は時効消滅した有給休暇です。
今回付与した日数(14日)と前回付与した日数(12日)の合計以上の有給残日数はすべて時効により消滅すると考えるとわかりやすいです。
4.管理表は毎年1月に付与日数を更新し、「加算済み」を消します。毎月給与計算を行う際に有給管理表も更新するようにしましょう。

育児休業期間経過後の有給休暇の付与日数はどのように計算したらよいでしょうか?

有給休暇は全労働日の8割以上出勤しないと付与しないことになっています 私傷病等により休職した場合等で出勤率を満たせなければ、その年の有給の付与はなくなります。
しかし、次の日については出勤したものとみなして出勤率を算定することになります(労基法39条)。

・業務上の傷病による休業期間
・産前産後の休業期間
・育児・介護休業期間
・年次有給休暇を取得した日

また有給休暇の付与日数を計算する場合、育児・介護休業期間については勤続年数に通算しなければならないとされています よって通常出勤したものとみなして有給休暇を付与する必要があります。